言葉を「演奏」する

音楽に関する話題が出たところで(前日の日記)、音楽に通じる話題をひとつ。




皆さんは文字を書くとき、キーボードを叩くときにどのような感慨を抱くでしょうか。


手で書きであれば単純な手の作業、あるいは図形の描写かもしれません。
手の作業と捕らえるなら、文字を手の運動と関連して覚えた人なのかもしれないし、図形を描くのと一緒、というならその人は目で見て文字を覚えたのかもしれません。
キーボードであれば頭に浮かんだ文章をローマ字に変換して正確に打っていくゲームに通ずるかもしれません。


で、私の場合はというと。


キーボードで文章を書く場合ですが、楽器を演奏している気分になるんです。
言葉の鍵盤をオラオラ叩いている感じ。


ピアノが歌う、といいますが、あれも意図した音が出るように、決められたキーを押しますよね。
意図した文章になるように、決められた文字キーを叩いていく。ピアノとあまり変わらないように思えるのですよ。


ちょっと話は変わりますが、多かれ少なかれ、文章を書くときには韻を踏むことが要求されます。
きちんと論理が通った文章を書くことも重要ですが、私はこの「韻を踏むこと」にかなり気を使っています。
読んだ時に引っかかるような感じはしないか? すらっと入ってくる音か?
そんなことを意識しながら文を綴って、語彙も選ぶんですね。


そしてそれは自然に音を意識することになり、音楽に通じます。


ピアノ弾きの人が即興で音を流れさせられるように、私はキーボードで音を奏でる。
というとえらい格好いいですが、まぁそんな感覚で文章を書いているんです。
鍵盤を叩くことで音が出ます。キーを叩くことで歌います。


どうだ、そんな気がしてこないか。
してこないか。チクショウ。